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同期切替とは

A電源とB電源の2系統の交流電源を入力とする切替器における、2系統の電源の同期関係について考察します。

1.切替波形

1.同期切替

2系統の交流電源の切替においては、負荷側から見て切替前後の波形がほとんど変わらない切替が理想です。

 

図1:理想的な切替波形

 

交流電源の切替においての同期切替とは、図1のように、2電源の位相差がほとんどない切替を意味します。

2.非同期切替

図2のように、2電源に位相差がある場合の切替で、負荷機器によってはインラッシュ電流が流れる場合があるため、負荷機器への影響有無を検討する必要があります。また切替器がオーバーラップ切替方式の場合には、オーバーラップ時の2電源間の横流(2電源間に流れる電流)が過大になり、切替器破損や電源系統ダメージの危険があります。

 

図2:非同期時の切替波形

3.瞬断切替

図3のように、切替器の切替スイッチの動作時間等から生じる瞬断がある切替で良い負荷機器の場合は、2電源の位相差はほとんど問題になりません。

 

図3:瞬断切換時の切替波形

 

上記から、高速電源切替においては同期切替が必須であり、2電源の位相差がほとんどないタイミングでの切替が必要となります。

2.電源の同期関係

2系統の電源の同期関係については、次の2種類に分類できます。

 

1.各々が独自の周波数を有する電源

一方が他方の周波数に合わせるという同期制御を行っていないため、位相差が時々刻々と変化しています。
そのため、位相が一致するタイミングが周期的に存在します。(同期モード1と呼称

2.同期制御を行っている電源

同期運転方式UPSのように、バイパス電源との位相差が常にゼロになるように周波数をわずかに増減制御します。
同期運転制御を行っている電源で、同期制御対象電源とは周波数も位相も一致しています。(同期モード2と呼称

 

例

3.同期モード1と同期モード2

同期モード1

同期制御が行われていないため、2電源の周波数が異なっていて位相差が時々刻々変化しますが、過渡的に位相がほぼ一致するタイミングがあります。※図1を参照
※同期モード1、2の呼称は、本文書での説明用弊社独自の便宜上の表現です。

 

図1:周波数が異なり、位相差が一致するタイミングでの同期状態(同期モード1)

 

①同期モード1の時は、ゼロクロス点位相の一致はありますが、周波数が異なるため厳密には半サイクル周期差が存在します。

②周波数差が小さいほど、位相が一致するまでの間隔が長くなります。(50Hzと49Hzでは1秒。)

同期モード2

2電源の位相差をなくすように周波数を微調整する同期制御を行っているため、周波数も位相も一致しています。
※図2を参照

 

図2:同期制御を行っている状態(同期モード2)

 

①同期制御が行われていて、周波数が完全に一致しています。

②同期制御が行われているため電源Aと電源Bの出力端での位相差はほとんどありませんが、長い配電電線と負荷によって、切替器入力端では位相差を生じます。(図2におけるα。)

③2組のUPSを電源とする通常の切替器システムにおける運転中は、この同期モード2の状態にありますが、このモードでの位相差は、通常は最大でも5°以内と考えられます。(弊社経験上)

4.同期検出方法

1.方法

2系統の電源のゼロクロス点(負から正)の一致点を検出する方法や、2電源の正弦波形を方形波に変換して、その位相差が一定範囲内に入るタイミングをとらえる方法等があります。

2.検出精度

Break before Make切替(ノンラップ切替)の場合は、2系統の電源の位相が完全に一致している必要はないため、10~15°の位相差内であればよいとしています。

 

弊社の同期切替は以上の考え方で設計しております。同期切替は電源切替をより安全行い、負荷を守るための重要な考え方です。

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